自然農園KAIKAが目指す理想の形は?
目指すべき農地の姿か?
7月22日〜23日に長野県飯綱高原にある施設である講演の取材依頼があり21日から前泊で帯同することになった。
いつもお世話になっている薬草教室生愛会さんが初めて長野県で開催する薬草教室だ。
開催場所は標高1000メートルの飯綱高原にある公益財団水輪の施設だ。
今回は講演の取材をしながら、自然農の農業法人に興味があるので
代表の塩澤氏に個人的にいろいろと話をした中で簡単にまとめてみた。
行くまではわからなかったが、広大な敷地内に建物が点在し何と隣接する農地が1万5000坪、別の場所に1万5000坪あり合計3万坪もある。
代表の塩澤氏は全部完全無農薬で栽培しているという。
今回の参加者50名以上に向けて22日の朝からその農地の見学会をされ、何度も塩澤氏と話をする機会に恵まれた。
隣接地の広大な農地を取得したのは20年ほど前に取得するチャンスがやってきた。
その際に農業生産法人(現在は農地所有適格法人という)を立ち上げ苦労して取得までこぎ着けたそうだ。
ある農業法人の会で他の無農薬栽培を売りにしている社長さん達に本当に無農薬で栽培しているのか?と質問をしたところ
「ここだけの話、売るためには野菜の見栄えを良くするために農薬を使っている」と答えたと言う。
本当に自然農で無農薬で栽培している大規模な農業法人は数限りなく少ないのだと認識した。
ここで作った無農薬野菜、米、小麦を使った宿泊客への食事や無農薬野菜の定期便ということで希望者に旬の野菜を発送していたり、乾燥させての加工品や乾麺など工夫を凝らして売上げを上げている。
塩澤氏曰く「農業はあんまり大きな売上げになら無い」とのことだが、売上げ以上にご家族のために
医食同源の言葉通りに無農薬野菜の栽培を追求されたのだと私は感じた。
原点にもどる
元々兼業農家の長男に生まれ幼い頃から慣れ親しんだ自宅裏の農地は1000坪ほどあった。
その農地を無駄には出来ない!
子供が生まれた頃から自給自足のための野菜は電柵で囲み80坪ほどで無農薬栽培していた。
コロナがきっかけに自宅にいることが多くなり、”灯台もと暗し”自分にしか無い農地は私の強みだと気がつき、両親の介護がきっかけで2022年8月1日本格的に自然農園KAIKAを立ち上げた。
昨年10月に娘が孫を連れて帰省してきた時に、畑にあった金カブの収穫を手伝ってもらった。
孫からすれば野菜の収穫は初めてのこと。
自分の手で引き抜いた金カブを好きなだけ持って帰らせたところ、サラダにした金カブをムシャムシャと食べていた事を後から聞いて私は嬉しくなった。
子供が食べて美味しいと言われる野菜は大人が食べても美味しい!
在来種・固定種の種から自然農で栽培した野菜は誰が食べても美味しいし、身体にもいい!
7月に孫が来た時に、「また野菜を収穫したい」と言ってきた。
数年後には是非手伝ってもらいたい。
2023年1月から近くの休耕田4カ所合計550坪ほどを借りることが出来た。
一人でコツコツと自然農の畝作りをしていると、嬉しい言葉が届いた。
「あなたが作った野菜を全部買います!」
こんなに嬉しい言葉は無い!
クワ一つで畝作りをしている時に私の大きなエネルギーになったのだ。
水面に一つ石を投げると波紋が広がるように、私の想いが伝わっていく。
「在来種・固定種の品種にこだわり無農薬・自然農で栽培する事」
この想いがじわじわと伝わっていくのです。
今となっては貴重な価値観がわかる人に繋がっていく。
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